長繊維のフィラメント糸とウーリー糸そして、インターレース加工について
合成繊維の主な使用が衣料用繊維であるナイロン糸やポリエステル糸の長繊維には、フィラメント糸とウーリー糸があります。
短繊維の糸の場合は、紡績をしてスパン糸となります。
フィラメント糸(filament yarn)とは?
フィラメント糸とは、天然繊維の絹(silk:シルク)のように連続した長さを持つ糸のことで、長繊維糸と呼びます。
通常、フィラメント糸は、数十本の単糸(単繊維)を撚り合わせて1本の糸(マルチフィラメント)とします。
例としては、
84dtex 24F 84デシテックスで、24フィラメント(1本の繊維が約3.5デシテックスの太さです)
(実際の表記は、dtexではなく、Tを簡便使用します。)
魚網やテグス(釣り糸)のように、単糸が一本の場合は、モノフィラメントと呼びます。
ウーリー糸(woolly yarn)とは?
ウーリー糸とは、合成繊維の熱可塑性を利用し、フィラメント糸に、仮撚りをかけて熱固定した後に撚りを戻すことで、ウール(wool)のような伸縮性と、かさ高性、保温性、吸湿性を付与する。
高捲縮や低伸縮のタイプがある。
製織する際には、緯糸として使用するには何の問題はありませんが、経糸として使用する場合は、綜絖等のガイドを通ったり、擦れあったりすると、毛羽が立って絡み合い、製織不可能となってしまいます。
その対策としてインタレース加工糸が考案されたようです。(高速加工とコストダウンが可能となりました)
インターレース加工とは?
インターレース加工とは、デュポン社が開発した技術で、高圧の空気を一定の間隔で吹き付けて、ウーリー糸のフィラメント同士を絡ませる加工です。
仮撚り加工糸に行います。
インターレース加工の目的は?
インターレース加工の一番の目的は、撚糸の代替であると言えます。
(撚糸加工は、(合糸、撚糸、熱セット、巻き直し)工程数が多くコストが掛かります。)
インターレース加工していない糸を製織時に経糸として使うと、隣同士の経糸が毛羽立ちで絡み合ってしまい、多くの糸が切れてしまう。
また、毛羽が絡んで製織できなくなってしまう。という問題があります。
そのため、通常は、撚糸を行なって、ロープのように糸を引き締めて絡み合わないようにするのですが、インターレース加工をすれば空気が吹き付けられた場所が交絡して毛羽立ちが収束します。
そのため、周期的に糸が引き締まるのです。(約10ミリ毎に、数ミリ程度の周期で、半分以下の太さに固められた糸となります。)
例としては、(Iは、インターレースを意味します)
84dtex 36F I 84デシテックスで、36フィラメント(1本の繊維が約2.3デシテックスの太さです)
167dtex 48F I 167デシテックスで、48フィラメント(1本の繊維が約3.5デシテックスの太さです)
(実際の表記は、dtexではなく、Tを簡便使用します。)
仮撚りには、右撚り(S)と左撚り(Z)があります。
また、仮撚りには、1段ヒーター(1H)と2段ヒーター(2H)があります。(2段ヒーターの方が(2回熱をかけるので)熱履歴が大きく熱収縮は小さいです。)
一般的に、経糸として使用する場合は、SZを合糸して2Hのインターレース加工したものが適しています。
表記の一例(「I」の文字がインターレースを表現しています) :
84T-36/2F 2HI SZ (84デシテックス・36フィラメントのS撚りとZ撚りの糸を合糸しインターレース加工をした2ヒーターの糸)
インターレース糸の英語表記は?
インターレース糸の英語表記は、「Interlaced thread」です。
Interlace(インターレース)の意味は?
Interlace(インターレース)の意味は、(糸・ひも・枝などを)からみ合わせる、もつれさせる。(糸を)織り交ぜる。織り合わされたように)交錯する。などです。
スパン糸(spun yarn)とは?
スパン糸とは、天然繊維の場合は、綿や羊毛などの糸、化学繊維の場合は、短くカット(ステープル:staple)して、それを紡績した糸です。
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この記事は、㈲津田産業直販部社員で、セミリタイアおじさんの越野勤が書きました。

越野勤(こしのつとむ)は、石川県かほく市にある1935年創業で88年の歴史のゴム紐製造販売の有限会社津田産業直販部(かほく支店)の営業部長・問合せ担当で、サイト運営者・著者・ゴム紐のゴムプロ:gomuproです。
年齢は66才です。(2023年現在)
1980年に信州大学繊維学部繊維工学科卒業で、大学時代の4年間は、糸や繊維、ゴム紐、織物・編物・製紐・染色・プリントの勉強をしました。広幅織物製造工場で、撚糸、整経、製織等。細幅織ゴム、編ゴム製造工場でカバーリング、生産、染色、品質管理、生産管理、在庫管理の作業等。製紐工場で製紐を学び、営業、インターネット販売をするなど、約50年間ずっと、繊維業界で企画・製造・販売・マーケティング(販促)の仕事を経験してきました。
現在、㈲津田産業直販部でゴム紐の企画、製造販売、マーケティングを担当しています。(約5年間)
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